補聴器は慣れるに従ってよく聞こえる。

当店にご来店いただいたお客様で、以前に他店で補聴器を購入された事がある方で

『補聴器がうるさくて使えなかった!』とおっしゃっている方がいらっしゃいました。

理由は、補聴器の機種の選択間違いや調整が適格でなかったなど色々考えられますが

補聴器に関して勘違いをされている場合もあります。

補聴器はつけたらすぐによく聞こえるようになるわけではありません。

ほとんどの人が、補聴器をつけるとすぐにある程度は効果を自覚できるはずです。

ただし、本来の効果が発揮されるおは3ヵ月から4ヶ月かかるといわれています。

なぜなら、補聴器をつけて最初のうちは音が不自然に聞こえたり、雑音が気になる一方で

肝心の会話が聞こえにくく感じることがあります。これは、少しづつ聞こえが悪くなってきた人の場合、

音がない状態に慣れていて、その状態に適応しています。しかし、補聴器をつけると、

今まで聞こえていなかった音が急に聞こえるようになります。新たに聞こえてきた音に対して

必要な音と不必要な音をすぐには分別する事ができず全ての音を意識してしまいます。

そして、雑音が聞こえる事に意識がいってしまい、会話に集中できなくなってしまいます。

しかし、最初は気になっても、脳には不必要な音を無視する働きがありますので、慣れてくると次第に

雑音が気にならなくなります。

また、脳は耳に入ってきた音がどんな音(言葉)であるかを音の成分の中の色々な手がかりから

判断しています。補聴器を使い始めると今までよりも多くの情報が入るようになりますが、最初のうちは

まだその情報をうまく利用する事が出来ません。同時に不必要な情報も今までより多く入ってくるので

しばらくは脳が混乱してしまうのです。しかし、補聴器を使っていくうちに、次第に学習し、それまでより

多くの手がかりを利用できるようになり、以前より容易に、かつ正確に音や言葉を理解できるようになっていきます。

すぐに効果があまり無いからといって投げ出さずに頑張って慣れることが必要です。

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